カイザー・イデル

カイザー・イデルは、球、円、円柱といったモダニズムで基本とされる幾何学形態でエレガントにデザインするクリスチャン・デルの才能が際立ったランプシリーズです。今日、カイザー・イデルは、気品あるバウハウスデザイン、厳選された素材、精密なエンジニアリングの象徴として広く認識されています。

バイオグラフィ

クリスチャン・デルは、1893年にドイツのヘッセン州オッフェンバッハ・アム・マインで生まれました。 彼は1911年に銀細工師見習いを修了し、1912年から13年までワイマールのザクセン美術工芸大学で学びました。 1922 年から25 年の間はバウハウスの金属工房の主任を務め、革新的で先駆けたデザインを生み出す現場を支えました。 1926 年初頭、デルはネハイムヒュステンのランプ工場Gebr. Kaiser & Co.(カイザー社)の照明デザインを主に手掛けていました。1936 年に発行されたカイザー社初のカタログに掲載されたテーブルランプ 6631 Luxusは、瞬く間にカイザー・イデルシリーズの大人気アイテムとなりました。このランプは現在でも、気高いドイツデザインと厳選された素材選び、そして精密技術のシンボルです。また、工業デザイナーの先駆けの一人であり、プラスチックデザインのパイオニアだった彼は、1929年から30年にかけてはベークライトとアミノプラスチックを材料として使用しました。 第二次世界大戦後、銀製品を製造していたデルは1948年にヴィスバーデンに宝飾店を開き、1955年まで営業を続けます。1974年、クリスチャン・デルは、同地ヴィスバーデンでこの世を去りました。 KAISER idellの KAISER(カイザー)はランプのオリジナルの製造メーカー名から、イデル(idell)はデル自身の名前とアイデア(idea)に由来しています。