DR

デンマーク放送協会 デンマーク、コペンハーゲン

セブンチェアとの30年間

DR - デンマーク放送協会の建物のために設計者が選んだ素材は、壁面のヤシの森に慎重にシェイドを合わせた全く新しいテキスタイルとカラーです。「セブンチェアではめったに見られない新しいファブリックを試してみたいと思いました。カラーコンビネーションはユニークで、室内の他の素材と調和するものです。そしてこれらはすべて持続可能性を反映して選ばれています」
公共テレビ・ラジオ放送局、デンマーク放送協会(DR)には、お抱えの社内建築士、トミー・トップがいます。トミーは「DRシティ」と呼ばれるこの建物が常に最も美しい姿を保つこと、そして最善の見せ方を演出することに責任を負っています。トミーは、新たに作られた会議室について、クリエイティブで革新的なアイデアが自由に生まれる効果的なミーティングができるよう、うまく改善できたと考えています。トミーが確信しているのは、社員たちは会社が新しい家具を揃えることを喜んでおり、DRによる既存のチェアリサイクルすることに賛同してくれていることです。チェアは張り地を替えてモダンによみがえりました。

トミー・トップは、会議室に置かれたフリッツ・ハンセンのセブンチェアの張り替えを決めました。これらはDRが1980年代に購入したものです。アルネ・ヤコブセンのセブンチェアの多くは、購入後1~2回張り替えされていました。「これらのチェアは毎日使われています。ですからファブリックやラッカーが摩耗して、張り替えが必要になるのは当然なのです。クラフツマンシップと品質の良さのおかげか、30年以上使用してもチェアのシェル本体はまったく傷んでいないのは驚きです」とトミー・トップは語ります。チェアはこの先もずっと使われ、さらにカラーやファブリックは時代のトレンドに合わせて、会議室に新鮮でモダンな雰囲気を与えるのです。

DRシティは4棟の建物で構成され、棟ごとの独自の建築スタイルがシティの特徴となっています。大規模なメディアハウスでは13万2,000㎡の社屋でおよそ3,000人の社員が働いています。ハウス内にはニュース・フィルムスタジオ、広い社員食堂、100室前後の会議室、ラジオスタジオ、そしてミーティングの議題を考えたり、ちょっと思いついたアイデアを交換したりできる場が配置されています。DRシティの中心には、180mにおよぶ明るい「インナーストリート」があります。これは中東の「カスバ」からインスピレーションを得たもので、待ち合わせ場所および建物のエントランスホールとなっています。デンマーク放送協会は1925年に設立され、新築されたDRシティに社員が移り始めたのは2006年でした。DRシティは、アイコニックでモダン、かつアーキテクチュラルな建物で、同放送局の企業文化が内装デザイン、家具、多くのクリエイティブなエリアに取り入れられています。

デンマーク放送協会

所在地:コペンハーゲン、デンマーク 設計:Vilhelm Lauritzen Arkitekter、DISSING+WEITLING、Gottlieb Paludan Architects + NOBEL arkitekter a/s、Ateliers Jean Nouvel インテリアデザイナー:NOVEL(代表:Anders Faarborg) カテゴリー:オフィス エリア:会議室、社員食堂、ラウンジスペース プロダクト:セブンチェア